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YUKIJI'S STORY
日本製ネクタイの匠、ゆきじ会長が語る60年の歩みと品質へのこだわり
「本物のネクタイを手に入れたい」
―そんな思いを抱いている方にこそ、知っていただきたいのが日本製ネクタイの魅力です。
「ノーネクタイでもOK」と言われる時代だからこそ、ネクタイにはその背後にある伝統や職人たちの技が光り、ただのファッションアイテムを超えた価値を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、60年にわたる経験を持つ創業者ゆきじ会長が歩んできた道のりと、日本製ネクタイの魅力、そしてわたしたちのネクタイ作りへの思いについてお伝えします。
16歳からのネクタイ修行
ゆきじ会長がネクタイ作りに足を踏み入れたのは、16歳の時。
大阪のメーカーで住み込み修行を始めた彼の最初の仕事は、ネクタイを自転車で取引先に届けることだったといいます。
「先輩が受注してきた仕事のな、配達を自転車でしよったんやな、当時は。段ボール箱二つ、自転車から落としてなあ、雨に濡れてすごく怒られたことあったわ」
と、会長は笑いながら当時を振り返ります。
その後、結婚を経て縫製現場に移り、ネクタイの縫製職人として経験を積んでいきました。ここで学んだ「ネクタイの善し悪し」や「上手な縫製」の知識が、今のクラバットユキジの技術の礎となっています。
日本製ネクタイの特徴 — マシンメイドと職人の技の融合
日本製ネクタイの魅力は、職人技に支えられた高品質はもちろん、専用機械との融合によって仕上げられた美しさにもあります。
ハンドメイドの製法もありますが、わたしたちは機械と職人技を融合させることで、国産ネクタイの製造量を支えながらも、仕上がりが美しいネクタイを生み出しています。
「当初はね、ピンポンでネクタイを作っていたよ」
日本独自の技術で開発された通称ピンポンというネクタイ専用ミシンは、現在ではもう製造されていませんが、糸がほつれにくく、程よい伸縮性を持つ縫製が特徴です。現在も数は少ないですが、国内で稼働しています。
そして現在クラバットユキジの工場では、ドイツ製の「LIBA」というネクタイ専用機械が活躍しています。LIBAは、手縫いのような風合いを実現させながらも、正確なピッチで縫製が可能な大型機械です。しかし、LIBAも現在は製造されておらず、メンテナンスができる技術者が減っている中で、弊社ではゆきじ会長の技術を継承して大切に使用しています。
日本製ネクタイが愛される理由 — 高品質な素材と仕上がり
他国製のネクタイと一線を画すのは、その縫製の繊細さと美しさ、耐久性です。手縫いの閂止め(かんぬきどめ)ひとつでも、その仕上がりの美しさには、日本製ならではの細やかさが感じられます。
生地と芯地の相性を熟知した職人が、丁寧に仕上げるネクタイは、まさに胸元を飾るにふさわしい逸品です。
ゆきじ会長に、本当に良いネクタイは?と尋ねてみました。
「本当に良いネクタイは、打ち込みのよい生地と芯地という素材を活かして、シンプルに縫製をすることやと思うね。あまり上等と言えない素材のときも、どうしたらうまく縫製できるかは知っているでしょ、でもやはり、それだと時間が経つと形が変わってしまうからね」
上質な素材の特性を活かし、デザインで隠せない品質を縫製で約束することが、私たち職人のネクタイ作りです。
日本製ネクタイの価値と、クラバットユキジのネクタイ作り
縫製はネクタイ作りの一部でしかありません。
機屋さん、芯地屋さん、糸屋さん……
ネクタイがお客様に届くまでには、多くの方々が関わっています。ネクタイ作りを通して、その一つひとつの技術や思いを信じられることがわたしたちにとって大きな財産です。
近年、海外製ネクタイの流入やクールビズの影響で、ネクタイ縫製現場の状況は厳しくなっています。コロナ渦の打撃も尾を引いています。それでも、日本製ネクタイを大切に思う多くの方々の存在があり、ネクタイを作り続けることができていると思うと、どんな状況にあっても、周囲の方々の心遣いに目を向け、着実に進んでいくことがクラバットユキジらしいネクタイ作りだと感じます。
二代目の崇行社長に、「職人としての会長と自社の魅力は何だと思いますか」と訪ねました。
「続けてきたことじゃないかな。会長が16歳で当時の勤め先の社長に出会った時から、ネクタイでずっと人生が繋がっている。自分たちが求められている意味があるとするなら、国産ネクタイ業界を残し、ネクタイを通して生まれてきた思いをつないでいくということじゃないかな」
そして、「ネクタイは人生」と、冗談めかして笑いました。
技術を継承し、周囲の方々と繋がりながら日本製らしい上質なネクタイを作り続けること。身に着ける人の品格を高める、そんなネクタイを職人として作り続けたいと願っています。
日本製ネクタイを選ぶ理由
さて、ここまで、日本製ネクタイと私たちのネクタイ作りへの思いについてお伝えしました。 日本製のネクタイは、素材作りから、お客様に届けるまで、国産ネクタイを大切にする人々の技術と思いが詰まっています。そして、縫製するわたしたち職人の、技術と誇りが込められています。
お客様にとって、日本製ネクタイが単なるアクセサリーではなく、上質さを保証する本物の一本として愛されることを願っています。読んでくださってありがとうございました。
職人の拘りがつまった日本製ネクタイを見てみる
職人たちの心意気が込められた、素材の特性を活かした丁寧な縫製。その品質、技術、そして伝統が息づくクラバットユキジのネクタイの魅力を是非感じてみてください。
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