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ネクタイ職人の仕事

オーダーネクタイがお客様の元へ届くまで ~製造工程の前半~

オーダーネクタイが仕上がる前半工程をご紹介しています。

◇製造工程の前半◇

 

裁断

一人ひとりのお客様専用のオーダーシートで一番最初に確認するのは、表生地の色柄・品番と、全長、スタイルなど、全体のフォルムを決める部分です。

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お店で選ばれた生地は、工場で保管している生地からピックアップされます。

生地は、紙管とよばれる筒に、裏を外側にした状態で巻かれています。


大剣先の巾は、
6㎝~10㎝まで、体格やお好みに合わせて。

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そして、同じ8㎝でも、剣先から首元までストレートなのか、ボトルのように絞っているのか、シェイプが異なると胸元での雰囲気は大きく違います。

次に全長。日本で売られているネクタイはほとんどが143㎝前後ですが

身長、首回り等の体格の違いにあわせてお作りできるので、タイドアップした姿は一層素敵なものになるでしょう。


スタイルにあわせて裁断する際、ネクタイならではの特殊なルールがあります。

ネクタイは恐らく、生地をバイアス方向で裁断する唯一の製品ではないでしょうか。結んだり、ほどいたりと、ネクタイは伸縮が大事ですから、バイアス(斜め45度)で生地を裁断し、延びる方向でお作りするのです。


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このように3つのパーツを、無駄のない配置で裁断します。

裁断は、自動裁断機や、バンドナイフを使って行います。

 


②接ぎ・品質表示縫製裁断

裁断された生地は、いよいよ縫製段階へ
まず品質表示を縫い付けます。
シルク100%の他、ウールやリネン混であったりする生地もあり、魅力も様々です。品質表示をご覧になってみてください。表生地の組成が分かるはずです。シルクの魅力もさながら、ウールのふわっとした加減や、リネンの粗さを感じる素材感も非常に良いですよね。

そして3つのパーツをはぎ合わせていきます。裁断だけでなく、はぎの縫い代でも、全長をコントロールしています。

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③裏地縫製

オーダーシートに記載がある色の裏地をピックアップし、生地とあわせていく作業です。

ネクタイのミシン縫製の中では、非常に難易度が高く、仕上がりに大きく影響する部分です。
表生地に裏地を縫い付け、美しい額縁を作ります。この工程は、ネクタイならではで、熟練職人の腕の見せ所といえます。

お客様がオーダーされたネーム刺繍は、この段階で既に裏地に刺繍されています。
 

続いて、製造工程の中盤へ!

製造工程 中盤

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2024/07/06   cravatyukiji
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